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お泊まりの朝は5

「さてと、
焼いてしまったバゲットは卵液に浸けて、
明日の朝食にでもしましょうか」

周平にはもう少し温まってくるように告げ、
一足先にキッチンに立っていた。

「ああ、そうだ。
ラムレーズンアイスも添えましょう。
周平はアレに目が無い。
……おや?
私はあのコを今夜も帰さない気ですね。全く……」

自嘲(じちょう)気味に頭を振ってはみたが、
そう悪い気分でも無かった。
恋に溺れ、愛に途惑い、己を見失う……。
今まで最も嫌っていた愚かな自分。

「だが、悪くない……」

明日の朝、
フレンチトーストを口いっぱいに頬張る周平を想像して、
柔らかい甘さが胸に広がった。

 


「せんせぇ」

後は仕上げのみ、
という所まで支度が出来たタイミングで、
リビングから蚊の鳴く様な声がした。

「キチンと温まりましたか?」
「あ、はい」
「こちらも準備万端ですよ。さあ、一緒に……」
「あのっっ! これっっ!」

まるで忍者のように
ソファや観葉植物の影に隠れながら、
小走りに周平が近付いてくる。
どうやら私が用意した『服』が気に入らなかったようだ。

「先程のTシャツは厭らしく汚れてしまいましたし、
手伝ってくれるのでしょう?」
「それは……そうですけど……」
「ですので、エプロンですよ」
「……」

所謂メイドエプロンと呼ばれているそれは、
Tシャツと同じように
周平の股間を邪魔しない絶妙な丈に仕上がっていた。

「Tシャツと一緒に作らせたエプロンが
こんなに早く役に立つとは思いませんでした。
でも君はメイドさんではありませんから、
恋人エプロンですけどね♪」
「先生……」
「では、始めましょうか」
「ム、ムリです────っっ!!!!」 


─完─

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テーマ : 18禁BL小説
ジャンル : アダルト

お泊まりの朝は4

「すみません。無理を……させましたね」
「先生……」

バスタブの中で周平を前に座らせ、
優しく髪を洗ってやりながら、夕べからの行為を詫びる。
結局あれから何も口にすること無く、
気が付けば正午もとうに回る時刻……。
湯に浸かっていない細いうなじには、
痛々しい程無数に私が残した朱が散っていた。

「正直、こんな自分を持て余しています。
どうしてこうも、
君相手だと余裕が無くなってしまうのか……。
いつか嫌われてしまうのではないかと、不安にさえなります」
「そんなっっ!」
「!?」

周平はその言葉に弾かれたように振り向き、
私の胸に顔を埋めた。

「そんなこと、絶対ないです!」
「しゅう──……」

それはいつものおっとりとした口調では無く、
腕を掴む力の強さからも必死さが伝わってきた。

「たとえ先生が、
……その……どんなにスケベさんでも、
どんなにヘンタイさんでも、
僕は絶対に嫌いになったりしません!」
「周平……」
「何をされても、
絶対、絶対、ぜーーーーったい!
好きな気持ちは変わりませんから!」
「……本当に?」

周平は頭を泡だらけにしたままで、
こくんこくんと何度も頷く。
その動きで落ちた泡が背中に貼り付き、
私の天使に羽を創った。

「愛しています、周平」

天使の小さな顎を持ち上げ、唇を近付ける。
と、その時……、

ぐぅ──

「きゃっっ! お腹がっっ!」
「ふふ。かわいい音ですね」
「ご、ごめんなさい……」
「謝ることはありませんよ。
悪いのは私なのですから。
では今度こそ本当にご飯にしましょう」
「はい!」
「朝食はすっかり冷めてしまいましたので、
何か別のモノを……」
「いえ!
 僕、アレで……ううん、アレがいいです!」
「しかし……」
「先生の作ったモノは何一つ無駄にしたくないんです!
全部、食べたいんです!」

くすっっ──

「分かりました。
ではあの朝食に少し手を加えて何か作りましょう。
オープンサンドなんていかがですか?」
「はい! 僕も手伝います!」
「……いいんですか?」
「へ?」

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お泊まりの朝は3

眠る周平の体を清拭(せいしき)した後、彼に着せてやった服。
それは周平のサイズに合わせ作らせた
オーダーメイドのTシャツだった。
前身ごろを下に引っ張りながら、
小股で近付いてくる周平。
しかし、それも想定の範囲内。
前を引っ張れば……。

「お尻が出ちゃう……」
「では、引っ張らなければいい」
「だって、それじゃあ!」
「可愛らしいモノが見えてしまいますか?」

絶妙に計算された丈は
股間の上半分だけ隠れるようになっている。
後ろからの眺めはもっと素晴らしいだろう。
尻の隙間から見える陰茎(いんけい)や睾丸が
周平が動くたびにふるふると揺れ……。

「も、もしかして、わざと?」
「だったらどうしますか? 嫌いになりますか?」
「そ、それは……」
「せめて2人きりの時ぐらい
愛する君の全てを見ていたいと思うのは、
私の我儘(わがまま)なのでしょうか? 
例えば君は……、
君は私の全てを見たいとは思ってくれないのですか?」
「──!」

戸惑う周平の瞳。
それを捕えたままソファから立ち上がり、
恭(うやうや)しく足もとに跪(ひざまず)いた。
未だTシャツを掴んでいる手を布から剥がし、
ゆっくりと唇を寄せる。
視線の端には解放された陰部が。
その質量は周平の情欲の目覚めを知らせていた。
最後の仕上げとばかりに彼の指を口に含む。

ちゅっちゅ…… 

音を立てながら深く、浅く。

「あっっ……んん……」

自分の指と陰茎をシンクロさせているのか、
周平のモノは程なく完全な状態まで勃ちあがった。
しかしそれには一切触れず、
親指から小指まで、10本の指を執拗に舐めてゆく。

「本当はこのTシャツも着せたくないのですよ」
「はぁ……はぁ……」
「でも大切な君に風邪をひかせてはいけませんし」
「あぅっっ……」

毛足の長い絨毯に
周平の先から沁み出た滴がとろり落ちた。


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お泊まりの朝は2

「あ、あれ?ここは?」

整えられたベッドの中で目覚めた周平は、
寝ぼけているのか不安げに辺りを見回す。

「私の部屋ですよ」

そう答えてやると、
直ぐにソファに座る私の姿をとらえ、
ホッとしたように笑った。

「おはようございます。朝食、出来ていますよ。
そちらに運びましょうか、姫?」
「い、いいです! 僕がソッチに行きますから」
「そうですか。ではいらっしゃい」
「はい! ……っと、あのぉ」
「何です?」
「僕……下、穿いてなくて……。
パンツ取ってもらえませんか?」
「パンツ?
ああ、君の下着はドロドロに汚れていましたので、
捨ててしまいました」
「え!? じゃ、じゃあ、ジーパンを……」
「そちらはクリーニングに出しておきましたよ」
「ク、クリーニング!?」
「ええ。朝一番で。
きっと君は夕べ私に抱かれる前から、
厭らしい妄想を繰り返していたのでしょうね。
少し……匂いがしていました。君の……」
「わーーわーー! もういいです!」

匂いというのはもちろん口から出まかせだったが、
周平の慌てぶりを見ると強(あなが)ち間違いでもなさそうだ。
テーブルの上のパプリカマリネードよりも赤くなっている。

「さて、君の百面相はとても素敵ですが、
それではお腹は膨らみませんので、
そろそろコチラに来ませんか? 
上はちゃんと着ているでしょう?」

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お泊まりの朝は1

「風邪ひきますよ」
「ん……」

小さな返事をよこしはしたが、
周平の瞼は恐らく朝まで開かれることはないだろう。
乱れたシーツの上に横たわる姿態。
透けるような肌はまだほんのりと櫻色を残している。  
額に貼り付いた前髪を指ですくいながら、
先程の目合(まぐわい)を思い出していた。

「随分と厭らしくなりましたね」

初めて肌を重ねた日。
軽く唇を吸い上げただけで、
あっけなく達してしまった周平。
あの頃の初心(うぶ)な青年はもういない。

「も、もう……」
「もう、なんですか?
ハッキリ言葉にしないとオネダリになりませんよ」
「……いじわる」

潤んだ瞳で恨めしそうに睨む子猫は、
やがて観念したようにこう言った。

「いれて……ください」

一度、抗うことを止めてしまえば、
己を突き動かすは欲情のみ。
それは周平だけでは無く、この私自信も。
いくら上位を気取ってみても、
所詮、恋と欲に溺れるただの男。
周平の甘い喘ぎに、滴る汗に、うねる様な締め付けに……。
冷静な自分をあっさりと手放し、快楽だけを貪った。

何度かの吐精で出来た隙間にようやく理性を取り戻すと、
目の前には2人分の愛蜜に濡れた小さな体が。
ホテルの最上階に差し込む朝日がてらてらと蜜に反射し、
何とも淫靡(いんび)な光景を創りだしていた。
しかし、理性を取り戻した私がしなければいけないこと。
それは……。

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鳥舟侑理@長州ユーリ

Author:鳥舟侑理@長州ユーリ
鳥舟侑理@長州ユーリは、
官能BL小説家を目指す
ドSエロ番長です。

当ブログは、
ド下手な自作BL小説を
掲載しておりますが、
お恥ずかしながら
著作権は
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